相続に関する相談事例

四日市の方より遺言書についてのご相談

2021年01月05日

Q:内縁の妻に財産を遺すためには、どのような遺言書を作る必要があるのか、司法書士の先生にお伺いしたいです。(四日市)

四日市在住の50代男性です。十数年前に妻と離婚し、現在は内縁関係の女性と暮らしています。前妻との間に娘が一人おり、その子のことも考えて籍は入れないままにしています。まだ還暦前ですし、相続その他終活らしいことはまったく考えてこなかった私ですが、先月の健康診断で病気が見つかり、自分の財産について考えるようになりました。いつも支えてくれる内縁の妻にはとりわけ感謝の思いがあるため、財産を遺したいのですが、内縁関係だと相続権がないはずです。このままでは相続できなくなってしまうので、遺言書を作ろうと思うのですが、どのような種類の遺言書にすればいいのでしょうか。(四日市)

 

A:内縁関係にある奥様とお嬢様が将来争うようなことがないよう、遺言書は公正証書遺言の方式で作成することをおすすめいたします。

内縁関係にある奥様は相続権をお持ちでないため、推定相続人であるお嬢様が財産を相続されることになります。しかし、遺言書を作成することで、相続人に当てはまらない方にも遺贈という形で財産を残すことが可能になります。

遺言書の方式については、公正証書遺言で作成することをおすすめします。公正証書遺言とは、公証役場で作成する遺言書のことで、公正証書の形をとっています。この遺言書のメリットとしては、

  • 原本を公証役場で保管してもらえるため、紛失の心配がない
  • 公証人が遺言の内容を本人から聞き取って作成してくれるため、自分で作成するよりも方式に沿った確実な遺言書を遺すことができる

ということが挙げられます。

また、その遺言の内容を相違なく実行するためにも、遺言執行者を指定しておくとよいでしょう。遺言執行者とは、相続が発生した際に、遺言の内容にしたがって財産分割の手続きを法的に進める権限を持つ人のことで、内縁関係にある奥様のご立場をお守りするために必要となります。

また、遺留分について配慮した内容にすることも重要です。お嬢様は兄弟・姉妹(甥・姪)以外の法定相続人でいらっしゃいますので、相続財産の一定割合を受け取ることができると法律で定められています。この取得分の割合のことを遺留分といいます。もしもご相談者様が内縁関係にある奥様に全財産を遺贈するという内容の遺言を残されたとすると、それはお嬢様の遺留分を侵害してしまうことになります。そうした場合、お嬢様が内縁関係の奥様に対してご自身の遺留分侵害額を請求し、裁判を起こされてしまうかもしれません。内縁関係にある奥様とお嬢様とでトラブルにならないように、おふたりともが納得できる内容で遺言書を作成しましょう。

三重相続遺言サポートセンターでは、四日市市周辺にお住まいのみなさまより遺言書に関するお悩みを多数お受けしております。四日市の地域事情にも詳しい専門家が、みなさまのご事情を丁寧にお伺いし、徹底的にサポートさせていただきます。はじめてのご相談は無料ですので、ぜひお気軽にご利用くださいませ。四日市のみなさまからのお問い合わせを、スタッフ一同心よりお待ちしております。

 

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