相続に関する相談事例

四日市の方より相続に関するご相談

2025年05月02日

Q:司法書士の先生、離婚した前の夫に私の財産の相続権はありますか?(四日市)

私は四日市で飲食店を営んでいる女性です。年を重ね、近頃では体調に不安を感じる日も増えてまいりましたので、そろそろ相続のことも考え始めなければならない段階にあると感じています。
この四日市の店は私の大切な財産ですので、長年にわたり共に店を切り盛りしてきた内縁の夫に受け継いでもらいたいと考えています。内縁の夫は2周り近く年下ですので、私の亡き後も引き続き四日市の店を守ってくれると思います。店だけでなく、私の財産はすべて内縁の夫に渡したいというのが私の願いです。
ただ、内縁の夫が財産をすべて受け取れるのかどうか不安があります。というのも、私には離婚歴があります。私には子がおりませんので、死後に私の財産を受け取る人として思い浮かぶのは、内縁の夫と、離婚した前の夫くらいしかおりません。司法書士の先生、離婚した前の夫に私の財産を相続する権利は残されているのでしょうか?(四日市)

 A:法律上の婚姻関係にある配偶者でなければ相続人になることはありません。

四日市のご相談者様は、「内縁の夫と離婚した前の夫、どちらに相続権があるか」という点にお悩みですが、残念ながら現状ではどちらも相続人ではありません。

相続では、被相続人(亡くなった方)の配偶者は常に相続人となりますが、これは法律上の婚姻関係にある人に限られます。離婚により婚姻関係を解消した前の夫は相続人ではないのはもちろんのこと、入籍していない内縁関係の夫もまた相続人になることができないのです。

まずは法定相続人の範囲と順位を確認していきましょう。

  • 配偶者:常に相続人
  • 第一順位:直系卑属である子(孫)
  • 第二順位:直系尊属である父母(祖父母)
  • 第三順位:傍系血族である兄弟姉妹

上位の順位に該当する人がいない、またはすでに死亡している場合にのみ、直下の順位の人が相続人となります。上位の順位に該当者がいる場合は、下位の順位の人は相続人ではありません。

もしも第一順位から第三順位まで誰も該当者がいない場合には、内縁の夫が「特別縁故者に対しての財産分与制度」によって、ご相談者様の財産の一部を受け取ることができるかもしれません。この制度を利用するには、内縁の夫が自ら家庭裁判所へ申立て、特別縁故者として認められる必要があり、非常に手間のかかる手続きとなります。

四日市のご相談者様のご意向としては、内縁の夫に財産を渡したいとのことでしたので、ご本人が生前のうちに遺言書を作成することをおすすめいたします。

遺言書を作成することにより、「遺贈」という、相続人以外に財産を渡すことが可能となります。内縁の夫に財産を渡すという意思が明確であるのならば、遺贈の旨を記した遺言書を、公正証書遺言という確実性の高い形式で作成されるとよいでしょう。遺言書の中で「遺言執行者」を指定しておくこともおすすめです。

相続のルールは法律で厳格に定められています。遺された大切な方が困ることのないよう、相続の専門家からアドバイスを受けながら、生前のうちにしっかりと対策しておきましょう。

三重相続遺言サポートセンターは初回無料相談を実施中です。四日市の皆様はぜひお気軽に三重相続遺言サポートセンターまでお問い合わせください。

 

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